第19回 島根県 スタジオアルジェント様

『一生遊んでいてね。』と妻は言った。『一生遊んでいてね。』と妻は言った。

イタリア語で小さい車を意味する、ピッコラマッキナ。キーリングやペンダントなどに仕立てられる手のひらサイズのカーアクセサリーだ。最新モデルや現行車種だけでなくレーシングカー、クラシックカーなど、憧れの車や思い出の車を再現できるため、車好きには堪らないアイテムとなっている。今回訪ねた先は、日本でいち早くこのピッコラマッキナを手がけた「スタジオアルジェント」。ハンドメイドにこだわり、ピッコラマッキナ以外にも、プラチナジュエリーやシルバーアクセサリーを製作している。

島根県 スタジオアルジェント様 | 2018.5.31

島根県松江市でカーアクセサリー&ジュエリーを手がける、スタジオアルジェントを訪ねて。

今回訪れたのは島根県松江市にある、「スタジオアルジェント」。カーアクセサリーやジュエリーなどを手がけるオーダーメイド専門の工房だ。代表の迫氏は、カーアクセサリーのデザイナーだけあって大の車好き。工房内を見渡すとポスターやグッズなどが溢れている。貴重な品々を見ながら感心していると「モノを収集するだけでなく、車を楽しむ趣味の時間も大切にしていますよ」と教えてくれた。 迫氏の前身は歯科技工士。子供の頃から手先が器用だったため、母親から歯科技工士という職業を勧められたのがきっかけだったという。「仕事自体は好きでした。でもどんなに良いものをつくっても、お客様から直接評価をいただけないのは寂しかったんですね。技工士はあくまでも裏方で、お客様が喜んでいる笑顔を見ることはできないわけですから」。そんな時に、知り合いの編集者から雑誌の通販企画でピッコラマッキナの製作依頼を受ける。それまで一度もつくったことがないのに声をかけられたことに驚くと「私が車好きだったからですかね」と謙遜する。その時の売れ行きは、初めてにもかかわらず200個以上のオーダーがあったそうだ。その編集者は、迫氏のセンスと技術力をすでに見抜いていたのだろう。