第26回 北海道 GR COMPANY様

ビー・ア・ジャパニーズ・カウボーイ。ビー・ア・ジャパニーズ・カウボーイ。

日本国内に生息しているニホンジカは7種類とされており、主に北海道に生息しているシカを、エゾシカと言う。エゾシカは他のシカよりもとても大きいのが特徴で、100kgを越す個体も珍しくはない。つぶらな瞳はとても可愛く、愛くるしさを感じるが、同時に雄のツノは立派でカッコ良さも合わせ持っている。大変魅力的なエゾシカだが、北海道では大きな問題となっている。農作物への被害は深刻化し、さらには自動車や鉄道との衝突事故なども多発。自然や経済を脅かす害獣とみなされ、被害を食い止めるためハンターによる駆除も行われている。今回は、このエゾシカの角を利用した本格的なシャンデリア「DEER HORN SMITH'S」を制作・販売している、北海道帯広市のGR COMPANYを訪ねた。

北海道 GR COMPANY様 | 2019.7.17

北海道帯広の地で鹿角シャンデリアを開発した、GR COMPANYを訪ねて。

今回訪れたのは、北海道帯広の地にある「GR COMPANY」。代表の森井氏は、約30年前にウエスタンやアメリカンカジュアルを扱う「GOLD RUSH」とアウトドアファッションを発信する「CALIFORNIA HARVEST」、2つの店舗を開店した。もともと森井氏は、西部開拓時代のカウボーイファッションやインディアンジュエリーなどが好きだったため、それらにスポットをあてた店づくりをスタート。古き良きアメリカのデニムやレザー、ウエスタンブーツ、カウボーイハットなどを求め、買い付けに何度も海外に行っていたそうだ。「小さい店なので、扱う商品はこだわりにこだわり抜いて仕入れていました」。森井氏が選んだアイテムはセンスが良く、同氏が望んでいたように地元の洋服好きがいち早く注目。彼らから火がつき、人気店となるには時間がかからなかった。「当時は今と違って新品よりも古着の方が人気がありました。まだ国内でも出回っていないリーバイスの501など、ヴィンテージを求めるお客様も多かったですね。私自身が好きなジャンルでもあったので、お客様のニーズに合った商品を選ぶ自信はありました」。森井氏の選択眼、そして時代の波にも乗り、売り上げはスムーズに上昇。まさに順風満帆だったそうだ。「しかしその後、暗黒の時代が来たんです」。