第28回 愛媛県 コスモ精機様

普通じゃない。だから普通じゃないことができる。普通じゃない。だから普通じゃないことができる。

14~15世紀の、イギリスの薔薇戦争時代。兵士たちが戦いの余暇として、横たわったワイン樽の底を目指して矢を素手で放ち、腕を競い合ったのがダーツの起源だと言われている。1896年には、ブライアン・ガムリン氏により的に点数をつける方法が考案され、現在の原型が出来上がった。その後、イギリス人の間で深く浸透。第一次世界大戦前には数多くのクラブやチームが結成されるほど広く普及した。1976年には世界ダーツ連盟がイギリスで設立。日本も翌1977年に同連盟に加盟した。日本人においてダーツは、ゲームや遊びのイメージが強いが、れっきとしたスポーツ競技。世界だけでなく、国内でも多くの大会が開催されている。今回は、ダーツ製品の企画から製造・販売までしているコスモ精機を訪ねた。

愛媛県 コスモ精機様 | 2019.11.21

愛媛県東温市でダーツ製品の企画・製造・販売をしている、コスモ精機を訪ねて。

今回訪れたのは、愛媛県東温市にある「コスモ精機」。平成3年に設立された同社の元々のメイン事業は金型製造だ。精密射出成型プラスチック金型メーカーとして、金型や精密金属部品を製造し、設立当初から仕事量はとても多かったという。そんな順調な会社が、どのようにしてダーツ分野に進出していったのか。その経緯を知りたく、先ずは代表の松原正廣氏に話を伺った。「大手メーカーさんから依頼を受けて多種多様な金型の製造をしていますが、やはりそれらは受注仕事です。不景気と重なると、大きな伸びは期待できない。そこでリーマンショックの前から、何か自社発の事業は出来ないかと考えていました。新規事業になるので、私一人だけの考えで進めるのではなく、社内にも声をかけてアイデアを募っていたんです。何か強い武器になるものはないかと」。そのよう状況の中、新たな事業案を企画提案してきたのが松原氏の次男、弘明氏であった。